キーエンス製の顕微鏡(BZ-X800)でNICO-1(UniWells)を使用したいが、焦点が合わないとの問い合わせをいただきました。メーカー製のプレパラートサイズのアダプターでは、弊社製品との嵌合がぴったりしていないようです。
弊社で発売している96ウエルサイズアダプターを使用していただいたところ、観察できたとの情報をいただきました。
メーカー製のアダプター規格の違いや、アダプターの嵌合のわずかな違いで観察ができない場合がありますので、そのような場合は、96ウエルサイズアダプターをご使用していただいて解決します。
余談ですが、実はプレパラートのサイズは、JIS規格と国際規格があり、国際規格では、1㎜程サイズがJIS規格より小さいです。弊社製品は、海外にも輸出していますので国際規格で製造しています。
メーカー製の顕微鏡の場合、一般的にプレートサイズについては、ガラス製プレパラートを対象にレンズやアダプターが設計されている場合があります。また高倍率の観察のため、焦点距離の短いレンズがあります。短焦点レンズでは、ガラス製の薄いプレートしか観察できない場合がありますのでご注意ください。
一般的に、プラスチック製の培養容器の場合は、どうしても底面の厚みがあり、顕微鏡によっては、長焦点レンズでないと観察できない場合がありますので、ご注意ください。
今回の場合、メーカー製のプレパラートサイズアダプターは、ガラスプレパラートを対象に設計されていると推測しています。ガラスプレパラートの場合、観察細胞までの距離が長くなっても、プレパラートの厚みが厚くないので、焦点距離に問題なく観察できていたものが、メーカー製ホルダーと弊社製品との相性(構造的理由)で、焦点距離が長くなってしまい、高倍率で観察できなかった可能性があります。一方、顕微鏡メーカー製の96ウエルプレート用のアダプターでは、プラスチック製のプレートを対象に設計されていると思われます。そのような理由で、弊社製の96ウエルプレートアダプターを使用することで解決しました。
弊社製96ウエルプレートアダプターは、一般的な96ウエルプレートと同じサイズになるようにするアダプターであり、底面が面一になるように設計しております。
プレパラートサイズの細胞培養容器は、私の知る限りチャンバースライドと呼ばれるプレパラートをベースとしたもの以外には、弊社NICO-1シリーズしかないと思います。そのような理由で、顕微鏡メーカー様のプレパラートサイズのアダプターの種類によっては、ガラスプレパラートを対象に設計されており、そのようなアダプターを使用した場合、底面からの距離が離れてしまう構造のものが存在します。そのような場合は、弊社製96ウエルプレートサイズのアダプター(NICO-1ホルダー96 型番2596-02 あるいは、UniWells adaptor 96 型番2596-02FW) を使用することで解決します。アダプターの貸し出し対応も行っていますので、そのような場合は、代理店様を通じてお問い合わせください。