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NICO-1 Filter  トラックエッチドメンブレン

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弊社で発売しているのはトラックエッチドメンブレンフィルターです。

Filter1.2μm孔径 (型番 2525-12), Filter0.6μm孔径 (型番 2525-06)とFilter0.03μm孔径(型番2525-003)です。

細胞間相互作用観察には、蛋白質やエクソソームなどが十分に交じり合い、細胞は混じらないフィルターが必須になります。そのため弊社では、各社のフィルターを検討し、ベルギーのit4ip社が製造技術を持つトラックエッチドメンブレンという、電子線で孔を空けたフィルターを選び出しました。it4ip社CEOにNICO-1のコンセプトを理解し、賛同していただいたことから、特別にNICO-1用にフィルターを製造していただきました。弊社では、今後も各種用途向けにフィルターを検討して、ラインアップを揃えていく予定です。

振とうの有無により、Filter0.6μm孔径で蛋白の透過に違いがでるかどうかについて検討しました。また、サイズ分画フィルターを用いて、サイズ分画ができるかどうかを検討しました。

 

NICO-1_フィルター用フライヤーGL

 

結果は、振とうの有無で蛋白の透過率に大きな違いはありません。

また、サイズ分画のフィルターでは、大まかなサイズの分画では、通過を制御できますが、評価に用いたセルロース製フィルターの場合、孔径が時間とともに次第に大きくなることが推定されました。本来、長時間の使用を想定しておらず、圧をかけてサイズ分画することを目的としているフィルターでした。NICO-1は市販の13mm直径のフィルターを使用できますが、フィルターが用途、用法、目的の実験系に合致するかどうかをご確認の上、実験に御使用ください。弊社のNICO-1用フィルターは、蛋白質が比較的低吸収なフィルターです。但し、弊社での検討の結果、メディウムに晒してないフィルターは、より多くの蛋白質がフィルターに吸着していることが判明しました。メディウムに晒してからであれば、蛋白質のフィルターへの吸着が低下することが判明しています。

NICO-1_フィルター用フライヤー

 

その他にも、乳酸やアンモニアなどの代謝物の移動特性について、フィルターを含めた評価を行い、論文として公開されています。(Micromachines 2021, 12(11), 1431

使用方法について)

弊社では、滅菌されていないフィルターの場合は、70%エタノールで滅菌したのち、PBS及び培養用メディウムで洗浄した後NICO-1にセットしています。当初は滅菌されていないフィルター(但し、清潔な環境で製造されています)でしたが、現在は、さらにガンマ線照射を行い、滅菌しています。

70%エタノールとメディウムにフィルターを浸す時間ですが、1分以内よりそれぞれ、5分~10分の方が、たんぱく質やエクソソームの通過量が安定することが判明しました。推定ですが、短時間だとフィルターの孔の部分へのメディウムへの置換が十分行われない可能性があります。フィルター孔部分に空気やアルコールが残存していると、フィルターの性能が発揮できない可能性があります。通常は圧がかけられるフィルターですが、共培養では圧が小さいため、そのようなことが起きると推測しています。

滅菌されているフィルターの場合は、エタノール処理は不要ですが、それでもフィルターの微細な孔構造に空気が含まれていると物質交換が低下しますので、十分な時間培養液であるメディウムに浸しておくことをおすすめします。

推奨プロトコル

①フィルターを70%エタノールに数回すすぐようにしてから、5分以上浸す。(滅菌済みのフィルターの場合は省略)

②PBSあるいは滅菌水でフィルターからエタノールを取り除くためにすすぐ(省略可)。

③使用するメディウムに5分以上浸す。

④すすぐようにして取り出す。

⑤フィルターをNICO-1にセット。

NICO-1の液面の高さは、フィルター面がすべて覆われるまで加えてください。フィルターがメディウムで覆われていないと、その部分は液性因子の通過効果が減弱します。

新たに、1.2μm孔径サイズのフィルターも追加発売開始しました(令和3年1月~)

 

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