NICO-1は医薬品容器ではありません。でも、出身は医薬品容器の工場で生まれている製品です。医薬品容器と兄弟のような関係なんです。

こちらでご紹介しているNICO-1は、横方向に接続（結合）するようにした容器です。プラスチック容器で複雑な構造と漏れない仕組みを作るのが、意外と難しいのです。こちらの開発過程で、プロトタイプでは、水は漏れないが、培養溶液が漏れるといったこともありました。培養溶液には界面活性剤的な成分が含まれているので、ほんの僅かの隙間でも漏出してしまうのです。いろいろな改良の後、簡単に装着できて、液漏れしない細胞培養容器を作ることができました。横方向に結合することにより、双方の細胞培養底面が同一であることや、両者を同時に観察できるというメリットが生まれたのです。

横方向に接続する容器の製作には、いくつもの技術的な課題を克服しています。NICO-1の製造企業は、医薬品容器を製造している伸晃化学株式会社ですので、その技術力と製造に関する管理レベルはご理解いただけるかと思います。伸晃化学株式会社では、皆さんがよくご存知の医薬品容器をいくつも製造しています。

研究用機器ですので、雑貨と同じような製造工場で作るわけにはいきません。医薬品容器製造と同一工場で、同じレベルの管理工程を経てNICO-1は製造されています。NICO-1の製造には、その材料、梱包資材、印刷メーカー、すべてにおいて医薬品容器仕様と同等品質で納入管理しています。製造過程で、異物の混入や不良材質の混入などを防ぐためです。また、検品工程においてもNICO-1は、医薬品容器と同レベルの品質基準で管理されています。

というわけで、医薬品容器とは兄弟のようなNICO-1なのでした。