お客様からお問い合わせがありましたので、フィルター処理の違いによる物質交換性について検討しました。

まずは、フェノールレッドでの移動度を検討しました。今後、タンパク質やエクソソームについて、フィルター前処理の違いによる移動度も検討していきます。

フェノールレッドからみた移動度については、フィルターの前処理の違いによる差ははっきりとはしていません。下記写真をご参照ください。

メディウムに浸す時間の差や、エタノール処理や超音波処理の違いによって、少なくともフェノールレッドからみた移動には差がなさそうです。フィルターを短い時間浸しただけだと、孔の中に含まれる空気の残存により、左右の物質交換が阻害されるのでは?という懸念はなさそうです。今後、同様の実験で、各種タンパク質やエクソソームの通過性なども再検証していきます。こちらでは、発売前にフィルターを3分程メディウムに浸してから通過実験を行っていますが、その結果では通過性は良好です。結果は、フィルターの説明に記載してあります。トラブルとしては、通路を満たすだけの十分なメディウムを入れていない場合の影響の方が大きいと思われます。フィルターに培養溶液が全面に接するような量での実験をお願いします。